MAPS ~南圭介・イン・ワンダーランド~

少年社中が何なのかも分からない私ですが、MAPS観たよ。
お馴染みの紀伊国屋ホール、大好き。

冒険家の持つ偽の地図。
伊能忠敬の地図。
そして漫画家と古地図。

観劇前は、なんとなく3つの話(第1,2,3章みたいな)に分かれていて、それが『地図』をキーワードに繋がっていく物語なのかな・・・と予想していたのですが、
全然違った。

全く違う3つの物語が、すべて同時進行で展開して、リンクし合っていく。

終演後、伊能忠敬さんが『ぱーふぇくと~ いんふぉーめーしょ~ん』で宣伝してね!、でもネタバレはやめてね、とおっしゃっていたので、
未見の方は読まないでね★

 


人の心、喜怒哀楽も、ひとつのテーマかな、と思いました。

喜 『マイレボリューション』(新人アシスタントちゃん)
最後、漫画家が新人アシの前で、カウンセラーに『喜びを忘れてはいけない』って言ってて、そのときの新人アシちゃんが嬉しそうな笑顔だった。

怒 『永遠の恐れ』

哀 『悲しみの奴隷』

楽 『快楽至上主義』

 

漫画家 南圭介さん
今作の主人公。通称『先生』。
超売れっ子の漫画家で、新連載に書きたい『伊能忠敬の話』と、もうひとつ『冒険家の話』を生み出す。
そう、この二つは漫画家の空想の世界なのだ。
売れっ子ゆえの悩み、苦しみ。マンガが完成したときの喜び。
漫画家の心=主人公(伊能忠敬と冒険家)の心で、そう、お前の苦しみは俺の苦しみなのだ。
チーフアシのデビュー(自分の後釜)を知り、うろたえながら(動揺を隠しながら)祝福するシーン面白すぎる。
『アッそうなのーー!そう!?へえーーえええ?!?』
ワタミでバイトのくだり(客降り)もすごいテンションでした。
カウンセラーと話すシーンも好きです。
あそこで、『売れっ子漫画家という妄想』、『カウンセラーの存在も妄想』と分かったシーン、ゾクゾクしました。
あーいう『突き落とされる感覚』、怖くて大好きぜよ。

ベテランアシスタント(黒ジャージ)
出てくる度カツラが違うwwwwwww

チーフアシスタント(オーバーオール)

カウンセラー
こちらも『先生』。
白衣を脱いで、『漫画家』になって、チーフアシのデビューにぶち切れるシーン、めっちゃイイ。

 

伊能忠敬
地図を作るため、老体にムチうちながら頑張るおじいちゃん。
宇宙人(手の平サイズ)をぺっ!て捨てる所かわいい。
なんだろ、めっちゃ好きです。
『ぱーふぇくと~ いんふぉーめーしょ~ん』で更に好きになりました。
でも、女房との再会シーン、『好きで、好きで、好きで、』には泣きました。
最近老夫婦の愛情に弱い。

女房
アタイこれでもレディースだったんだ!!

息子(イセダイさん)
あんなにイケメンなのに、ほぼ中身が小島よしお。
『やっぱり宇宙人!』

 

冒険家(多和田秀弥さん)
いわば『麦わらの一味』のルフィのポジション。
やけに子供っぽく、世間知らずで、頑固者。
どこまでも『快楽主義者』すぎて、かえって恐怖を感じます。

ライア
嘘つきLiar.
めちゃめちゃ良い役ですよね。
他のキャラクターは皆『役職名』で呼び合ってるのに、彼だけ『ライア』という唯一無二の人物。
(まあ、嘘つき、という役職は無いからね)
彼は『ライアという名の男』でしかなく、『こうしなきゃいけない』という制約がない。
(他の仲間は、役職に沿った動きをしている。副船長として船員の意見をまとめなきゃいけない、剣士として戦わなくてはいけない等)
彼が冒険家を海へ連れ出し、夢を与え、裏切り、トラブルを起こす。
自由度が高い、面白い男です。
声がイイ!!!

副船長
ウォーターセブン編のウソップですね。
航海士でもある彼は、嘘を付いた(一度裏切った)ライアがゼッタイに許せない。
彼の存在が、『みんな仲良く~★』という冒険家の快楽至上主義を破綻させた。

剣士(小野健斗さん)
テニミュ立海好きとしては、小野さん見なきゃ!という気持ちも観劇の大きなキッカケです。
出オチ(オカマキャラ)剣士。というか騎士?
見れば見るほどドラクエ11のシルビアさん。
ひとりだけ、お顔の美しさとスタイルの良さが異次元でした。

船大工
剣士とデキてた。
そりゃデキるよね。かわいいもん。心は乙女だし。

料理長
ごはんですよーーーー!!!!』

楽士
かわいい。

吟遊詩人
ウザかわいい。

高利貸し
『冒険がしてみたかったの』

 

MAPS観に行って良かったです。

やっぱり印象的なのは新人アシちゃん。
漫画家に『君は誰なの?』と訊かれ、屈託の無い笑顔で『ファンです!』と答える彼女。

ファンです! あなたの作品が好き。
ファンです! あなたを尊敬している。
ファンです! それ以上でも以下でもない。

色んな意味にもとれるセリフでした。

不可解な所、答えが出ない所、どちらの意味にもとれる所も含めて、私の好きな舞台でした。

読んでくれてありがとうございます!

これよし